痔ろうで地獄を見た話~入院(手術後)編~
この記事では、私が痔ろう(じろう)になり完治に至るまでの経緯を下記の通り分割で綴ります。
今回は「入院編(手術後):手術してから退院までの記録」です。
診察編:私が痔ろうになった経緯の記録
入院編(手術前):入院してから手術までの記録
入院編(手術後):手術してから退院までの記録
退院編:退院後の自宅生活の記録
完結編:職場復帰した後の通院生活の記録
エピローグ:痔ろうから学んだこと
前回までのあらすじ
・ある日、突然お尻に違和感(初期症状)を感じ、病院で痔ろう(じろう)と診察される
⇒「痔ろうとは!?」という方はこちら
・治すためには痔ろう手術(根治手術)が必要なので入院することになった
・手術前日に入院し、様々な恥ずかしさや痛みに耐えて検査を終了
・いざ手術当日を迎えることになった
痔ろうの原因はさまざまです…
これまでの詳細はこちらをごらんください!
さわやかな朝に…
AM6時頃に起床し、歯を磨く。
今日で痔ろう君ともバイバイか…大変だったなぁ
なんて考えながら歯ブラシをしゃかしゃかしていると
パパリーマンさん、おはようございます
昨日は便がでましたか?
いえ…でてません
じゃあ8時に浣腸しますね
7時からは断食・断水でおねがいします
きたーーーーー…
もはや断食・断水なんてかわいく思えるくらいのパワーワード「浣腸」です。
思い返せば、小学生くらいにさかのぼるでしょうか。
あの頃は「カンチョーごっこ」と称して、友人のお尻に2本指を刺すという…
ほほえましくもクレイジーで生産性の無い、むしろ友情をぶち壊してしまうようなお遊びをしてました。
だがしかし今回は違います。ホンモノの浣腸です。もちろんパパリーマン史上初の出来事です。
8時になると看護師さんが再びやってきました。
下を脱いでベッドで横向きに寝るように指示があり、スゴスゴと従う。
肛門になにかをグッと挿入され、何かを注入される。ただし注入の感覚はない。
はい終わりました!
すぐに便意が来ますのでトイレに座って待っててください
3分間はガマンしてくださいね
看護師さんが言うほど「すぐに」便意を感じませんでした。
念のためトイレに移動してスタンバイする。
すると…ぐるっ…ぐるるるる…ズキズキ…ズキズキ!!!!!!
はっ…ああ…ああああ…
3分間なんてとてもガマンできないほどの便意におそわれます。
本当にトイレで意識を失いそうになりました。。
10分ほどでなんとか腹痛の波もおさまり、正気をとりもどしたところで病室にふらふらと戻ります。
いざ手術室
浣腸で身を清めたところで、点滴をあらたに刺されます。抗生物質と電解質です。
パパリーマンさん手術室に移動です
今日のトップバッターですよ!
ついに時が来た。
こうなったらサムライ痔ャパンのラーズ・ヌートバーとして華々しくトップバッターの役目をつとめましょう。
手術用の服に着替えて、手術室に入場です。もちろんノーパンです。
強面医師はもちろん、その他に約5名のスタッフが待ち構えます。
はい、じゃあよろしくね
麻酔をするから手術台の上で膝を抱えて丸まってください
脊椎麻酔でしたが、そんなに痛くなかったです。
そのあと手術台でうつぶせになるように指示があります。
だんだんと足の感覚が無くなってきました。
そしてお尻になにやらテープのようなものをぺたぺた貼られる感覚があります。
ん!?感覚がある…????え…このままだと痛いんじゃない??
でははじめます
ちょ…おま、まだ感覚が…
いつでも泣き叫ぶ準備は出来ていました。
ところがまったく感覚がありません。
え…もうはじまってる?
それともおちょくってる?
そんなこんなを考えていたら
はい終わりましたよ
おつかれさまでした
約20分程度ですべてがおわりました。
痔ろう手術後はスタッフさんにオムツみたいなものをはかされます。
まだ麻酔が効いてて歩けないのでストレッチャーで運ばれます。
病室に無事に帰還すると、3時間ほどは断食・断水でうつ伏せで待機します。
麻酔の効果か、すぐに眠気に襲われてそのまま眠りにつきました。
地獄のはじまり
ジン…ジンジン…ズキッ…ズキズキッ…
ん…?なんだかお尻のあたりが騒がしいぞ…
ズキーン!!!お尻がズキーーーーン!!!!!
な…ん…だ……
眠っている間に麻酔が切れたみたいです。
息もできないほどの痛みに襲われます。
ナースコールをじたばたと握りしめる。
すぐに看護師さんがやってきてウィスパーボイスで事情を説明する。
点滴で痛み止めをいれますね
もう水分は飲んでも大丈夫ですよ
今日はベッドから起き上がれないらしい。
起き上がると麻酔の影響で頭痛を招くとかなんとか。
というか痛すぎて動けないんですけどね。
家族に電話すらできないくらいの痛みでした。
あ、やばい。くしゃみしたい…だめ…やめて…
…ハックション!!!
まあああああああああ
まさに地獄です。痛みで声も出せず、息をするのもやっとなのに。。
これはマズイ。。頭がどうにかなりそうだ。
再びナースコールで相談する。
筋肉注射の痛み止めが効きます
でも眠くなるので夜までとっておきましょう
まだ13時頃です。地獄です。
なにかで気をまぎらわさないと、意識がお尻にいってしまう。
そうだ!ネットフリックスでなにか映画をみよう!!
スマホで映画をあれこれ物色します。
なぜだかわからないけど選んだのがクレヨンしんちゃん。
人間って弱るとカンタンなストーリーを求めるんですかね。。
見始めますが…クレヨンしんちゃんでさえも、痛みでぜんぜん内容が頭にはいりません。
むしろお尻のことを忘れられそうなときに、しんちゃんがお尻をブリブリするので思い出します。
いいなぁ…右往左往にブリブリできて…
なんだかんだ時間は過ぎて、夜になったら筋肉注射をうってもらえました。
そこから泥のように眠る…。
再起動
夜中も痛みで何度も目覚めます。
お尻まわりはガーゼでがんじがらです。
そのガーゼ交換を夜な夜な看護師さんが何度も手伝ってくれます。
痛いですよね。がんばりましょうね
看護師さんたちの優しさだけが身と心の支えでした。
そうこうしていると朝を迎えました。
かれこれ36時間以上、断食してます。
お尻の痛みは相変わらずですが、いいかげんお腹が空いてきました。
パパリーマンさん、朝ごはんですよ
ゆっくりと食事を再開しましょう
きたーーーーーーーーーーーー!!!!!!!!
ウェルカム!!!朝ごはん!!!もう食パンとジャムだけでもいい!!
どんなクオリティでもいいから早く朝ごはんをください!!
ワクテカしていると朝ごはんが運ばれてきました。
こ…これは…なんだ…????
流動食のオンパレードに思考が停止してしまいます。
固形物を食べると排便が苦しいので流動食からです
そんな…こんなにも頑張って生きてるのに…地獄です。
メニューはミソ汁(具無し)、おかゆ(ほぼ水分)、ヨーグルト、ココア、お茶。以上。
食事開始から2分後…ごちそうさまでした(大号泣)
入院生活ハイライト
その後、痛みと格闘しながら4日間の入院生活を送りました。
時間と共に痛みは癒えてきました。
流動食が出てから、入院中にしていたことをハイライトとして記します。
・治療のために1日に入浴を3,4回繰り返す⇒血行促進で治りが早くなるとのこと
・排便は意外とスムーズにこなせる⇒流動食と薬の効果。ただし肛門はバカ(詳しくは次回)
・1日1回の診察で自分の肛門切開写真を見せられる⇒はじめてのビジュアルに絶句
・だんだんと動きがスムーズになり家族とのTV電話で元気をとりもどす
・食事で固形物が増えてきて食事が入院生活の楽しみになる
入院4日目の診察でようやく退院許可がおりました。
この4日間で体重が10kg減りました。
地獄だったけど体重が減ったのは嬉しい!!